2020年3月30日

「宿泊税」について(令和元年9月議会個人質疑より)

投稿者: wpmaster

◆令和元年第3回市議会定例会において、『宿泊税』について、以下のような趣旨の質疑を行いました。

【現状】

・市の観光施策の中で、宿泊観光客の利便性向上のための予算額が増えつつある。インバウンドの対応として必要な予算ではあるが、税負担をしている地元住民への恩恵は少ないことから恩恵をこうむる宿泊客の方にも一部の負担をお願いする趣旨で「宿泊税」の導入をはじめた自治体が増えつつある。

【私からの質問の内容】

・現在、導入している自治体の状況は?

・仮に鹿児島市が導入した場合、どの程度の税収が見込めるものか?

【引き出した回答】

・現在導入しているのは東京都、大阪府のほか、京都市、金沢市。また、福岡県と福岡市が導入予定である。

・同じ中核市である金沢市と同じ税率にした場合、約8億2000万円の試算となる。

【私からの提案】

・こうした独自財源があれば現在財源が問題で導入が進まないSUICA等も実現可能が高まる。ただし、ホテルや旅館業といった宿泊施設側の事務負担についての懸念があることから、こうした関係団体の皆さんと意見交換をしながら検討を進めてほしい。

【質疑概要】

宿泊税について伺います。
 六月議会においても先輩議員から宿泊税についての質疑が交わされているところでありますが、私も本市のこれからの観光振興の取り組みを進める上で導入の必要性を感じることから、視点を変え、改めてお尋ねをさせていただきたいと思います。
 まず、他都市での導入状況についてお聞きをしますが、宿泊税は現在、全国の四自治体で導入されているとのことでありますので、まず、現在既に宿泊税を導入している自治体、また導入を予定している自治体についてお示しください。
 答弁を願います。


◎観光交流局長(有村隆生君) お答えいたします。
 宿泊税につきましては、東京都、大阪府のほか、京都市、金沢市で導入されているところでございます。また、今後導入を予定している自治体といたしましては、福岡県や福岡市などがあるようでございます。
 以上でございます。


◆(杉尾ひろき議員) 答弁をいただきました。
 都道府県税として課税しているのが東京都、大阪府、市税として課税しているのが京都市と金沢市、また来年四月に導入を予定している福岡県と福岡市では、それぞれが県税と市税として課税をする予定のようであります。そのほかにも、まだ導入には至らないものの検討を開始する自治体も多いようで、九州内だけでも、熊本県、北九州市、長崎市において検討を開始したり、今後検討を開始することを発表しております。
 引き続きお尋ねをしてまいりますが、既に導入済みの自治体において、この宿泊税の税収額はそれぞれどの程度あるものなのか。
 また、徴収した宿泊税の使途として、どのような利用のされ方をしているものかをお示しください。
 答弁を願います。

◎観光交流局長(有村隆生君) 導入済み自治体の税収額につきましては、東京都、大阪府はそれぞれ二十九年度決算額で約二十三億六千万円、約七億七千万円で、三十年度以降に導入した京都市、金沢市は、総務省報道資料によりますと、それぞれ年間の収入見込み額で約四十五億六千万円、約七億二千万円となっております。
 導入済み自治体においては、いずれも法定外目的税として導入されており、その使途につきましては、各自治体の条例において、主に都市の魅力を高めるとともに、観光振興を図る施策等に要する費用に充てるとされているようでございます。
 以上でございます。

◆(杉尾ひろき議員) 答弁をいただきました。
 独自財源として相当な税収となっており、都市の魅力を高める観光施策をこうした独自財源で取り組めるというのは、都市間競争の中で相当なアドバンテージとなると考えます。
 そこでお聞きをいたしますが、仮に本市で宿泊税を導入した場合、どの程度の税収額が見込めるものなのか。同じ中核市であります金沢市の税率、宿泊料金が二万円未満が二百円、宿泊料金が二万円以上は五百円を参考とした場合の試算額についてお示しください。
 答弁を願います。

◎観光交流局長(有村隆生君) 仮に本市で導入した場合、金沢市の税率を参考に平成三十年の宿泊観光客数で試算いたしますと、約八億二千万円となるようでございます。
 以上でございます。


◆(杉尾ひろき議員) 答弁をいただきました。
 観光施策というのは、本市を訪れる観光客の方の利便性向上を目的としたものが多く、このことは市民福祉の向上、市民には直接寄与しないという問題があります。このことから、応益負担の原則で実際に恩恵を受ける観光客の方にも一部負担をお願いし、そして、それ以上のサービスを提供するといった取り組みが必要ではないかというふうに考えます。
 本市での宿泊税の導入については、六月議会の先輩議員の質疑に対して、観光客の入り込みに影響を与える懸念もあることから動向を注視してまいりたいと答弁をされております。この三カ月間で考えが変わるとは思えませんので、今回改めてお聞きはしませんが、当局のこの懸念は杞憂ではないかと思われますので、この質問の最後にお聞きをいたします。
 宿泊税を導入している自治体において、観光客の入り込みに実際、影響を与えた事実がこれまであったものなのか。導入済み自治体の導入の前の年度と導入をした年度の宿泊観光客数の比較についてお示しをください。
 答弁を願います。

◎観光交流局長(有村隆生君) 導入済み自治体のうち、導入前後の宿泊観光客数を比較可能な大阪府、京都市について申し上げますと、大阪府は、平成二十八年、約三千百一万人、二十九年、約三千三百二十一万人で、京都市は、二十九年、約二千四百四十四万人、三十年、約二千五百四十四万人でございます。
 以上でございます。


◆(杉尾ひろき議員) 答弁をいただきました。
 観光客数について、導入済みの自治体において導入後に減少したということはないようであります。ただこの問題、懸念が全くないというわけではなく、実際に徴収や納税に当たるホテルや旅館業といった宿泊施設側の事務負担についての懸念があります。こうしたことから、こうした関係団体の皆さんとぜひとも意見交換などを通じ、慎重にかつ前向きにぜひとも御検討いただきますように要望いたします。