2020年3月30日

「職員採用試験」(民間企業等職務経験者と就職氷河期世代)について(令和元年9月議会個人質疑より)

投稿者: wpmaster

◆令和元年第3回市議会定例会において、『職員採用試験』について、以下のような趣旨の質疑を行いました。

【現状】

・鹿児島市は職員募集が技術者を除き新規採用だけという状況が続いてきた。民間企業での経験者を市役所の内部に入れることは外部のノウハウの注入にもなり、また本市出身者で県外で働いている方のUターンの受け皿としても効果が期待できることから平成28年に個人質問で「中途採用枠」による募集を提案し今回実現した。採用初年度の状況はどのようなものであったのか。また、今回の募集は45歳までとなっているが現在問題になっている就職氷河期の受け皿として50歳までを対象とする「就職氷河期世代」向けの募集枠について提案した。

【私からの質問の内容】

新たに開始した民間企業等職務経験者の採用試験で求める人材像、受験資格

応募・採用状況と活用に当たっての職務・配置

就職氷河期世代を視野に入れた幅広い募集の必要性について

【引き出した回答】

民間企業経験者の募集について当初は10名の募集を予定していたが、289名の応募があり結果16名を採用した

就職氷河期世代向けの募集については、中途採用の職員には即戦力となる人材が必要であること、また、それらの人材育成に一定の時間を要すること、さらに、本市職員の年齢構成も考慮する必要があることから今後研究してまいりたい

【私からの提案】

国においてもようやく就職氷河期世代に対する対策をはじめたところであり、これをうけて他都市では就職氷河期世代を対象とした募集を開始する自治体も増えてきている。本市でも積極的な取組みを期待したい。

【質疑概要】

まず、職員採用試験における民間企業等職務経験者の採用についてお尋ねをします。
 先週の日曜日、九月十五日に、本市職員採用試験一般事務(民間企業等職務経験者)の一次試験が実施されたようです。平成二十八年第二回定例会の個人質問の際に、この採用枠の導入について提案をし、そのときは、現在のところ採用枠を設けることは考えていないとの答弁でありましたが、その後、状況の変化があり、提案した民間企業経験者の採用枠が導入されたようでありますので、お尋ねをしてまいります。
 まず、民間企業等職務経験者採用試験の導入時期はいつか、また、導入に至った背景。
 また、この採用枠で求める人材像と受験資格についてお示しをください。
 答弁を願います。


◎総務局長(白石貴雄君) お答えいたします。
 民間企業等職務経験者の採用試験は、社会情勢の変化や行政課題の高度化、多様化などに的確に対応していくため、多様な知識、経験を持った即戦力の人材を一般事務職員として採用することを目的に平成三十年度から実施しているところでございます。
 受験資格は、年齢が三十歳以上四十歳未満であること、民間企業等での職務経験が直近七年中、五年以上あることなどでございます。
 以上でございます。


◆(杉尾ひろき議員) 答弁をいただきました。
 本年四月採用分の試験から導入をしており、対象年齢は三十歳から三十九歳、直近七年間のうち五年以上の職務経験があるということが条件になっているとのことでありました。
 それでは、実際に応募、採用の状況はどのようなものであったのか。導入初年度となった平成三十年度の応募状況、また、どのような人材を採用されたものかお示しをください。
 答弁を願います。

◎総務局長(白石貴雄君) 初年度は二百八十九名の応募があり、民間企業の営業や企画部門等の職務経験者十六名を採用したところでございます。
 以上でございます。


◆(杉尾ひろき議員) 答弁をいただきました。
 昨年度は二百八十九名の申し込みがあり、その中から十六名が採用されたとのことで、大変狭き門となっています。今年度も一次試験が終わり、現在試験の最中ではありますが、昨年度を上回る三百十一名の応募があったと仄聞しており、この採用に対する関心の高さがうかがえます。
 こうした募集枠で採用した職員については、民間企業などで培った経験を本市行政の中で生かしていただく必要があることから、どのような職務を与えるのか。また、配置のあり方も重要だと考えますが、職務や配置の状況と考え方についてお示しをください。
 答弁を願います。

◎総務局長(白石貴雄君) 配置については、本人の能力、適性、職務経験等のほか、今後の人材育成の観点も勘案し、産業創出課や産業支援課、生涯学習課、交通局総合企画課などに配置したところでございます。
 以上でございます。


◆(杉尾ひろき議員) 答弁をいただきました。
 こうした民間企業での経験を評価する採用枠の導入は喜ばしいことだと考えますが、こうした中途採用の仕組みの中で、就職氷河期世代を含めた募集についても検討する必要があるのではないかというふうに考えます。国においても、就職氷河期世代を対象とした支援プログラムをスタートさせ、このプログラムでは、現在三十代半ばから四十代半ばの雇用環境が厳しい時期に就職活動を行った世代で、希望する就職ができず、現在も不本意ながら不安定な仕事についている、無業の状態にあるなど、さまざまな課題に直面している者の救済を目的としています。
 こうした流れを受けて、兵庫県宝塚市が本年度、就職氷河期世代を対象とした募集を行ったようでありますが、この募集について当局はどのように把握されているものかお示しをください。
 答弁を願います。

◎総務局長(白石貴雄君) お触れになりましたように、宝塚市では、本年度、就職氷河期世代として三十六歳から四十五歳までを対象に事務職の募集を行ったようでございます。
 以上でございます。


◆(杉尾ひろき議員) 答弁をいただきました。
 就職氷河期世代に当たる三十六歳から四十五歳を対象として採用枠三人程度の募集を行ったところ、一千八百十六人が応募したとの報道がなされております。この世代が正規職員を目指すに当たって、まず壁に当たるのが年齢要件の問題であります。そして、年齢要件をクリアできたとしても、次に職務経歴という壁に当たります。国のプログラムにもあるとおり、不本意ながら不安定な仕事についている、無業の状態にあるといった方が対象であることから、やる気はあっても、これまでの職務経歴として不利な状態であることは否めず、採用に至らないことが多いという問題であります。そのため、今回の宝塚市の募集では、面接で職務経歴は問わず、人生の中で経験した苦労やそこで感じたことを問うといった配慮もなされており、宝塚市長は取材に対して、「今も不安定な生活をする就職氷河期世代への支援が必要だと改めて実感をした。ただ、宝塚の取り組みだけでは足りない。同じ取り組みが国や他の自治体に広がってほしい」と答えております。これを受けて、同じ兵庫県三田市も先週、就職氷河期世代に限定した募集を本年度中に行うことを発表、愛知県では、学歴や職務経験を不問とする社会人採用の募集をこれまでも行ってきましたが、これまで三十九歳までとしてきた年齢要件を本年度から四十四歳までと拡大をしています。
 そこで伺いますが、こうした就職氷河期世代をめぐる問題を踏まえ、本市採用試験における対象年齢の拡大の必要性をどう考えるのか。また、職務経歴を問わない採用枠の検討について当局の見解をお聞かせください。
 答弁を願います。

◎総務局長(白石貴雄君) 民間企業等職務経験者採用試験の受験資格は、行政課題に迅速・的確に対応していくために職務経験を有する即戦力となる人材が必要であること、また、それらの人材育成に一定の時間を要すること、さらに、本市職員の年齢構成も考慮してのものでございますので、今後研究してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

◆(杉尾ひろき議員) 答弁をいただきました。
 ロスジェネ世代と呼ばれる就職氷河期世代も間もなく五十歳が近づき、雇用環境は刻一刻と厳しさを増しております。当局の研究を待つ余裕はないことを御理解いただき、今回は職員採用試験を活用した救済策について提案をさせていただきましたが、本市としても該当世代に対して各面からの支援を行っていただくように要請いたします。