2020年4月9日

「地震保険」について(令和元年9月議会個人質疑より)

投稿者: wpmaster

◆令和元年第3回市議会定例会において、『地震保険』について、以下のような趣旨の質疑を行いました。

 

 被災時の生活再建支援における自助・共助の促進についてお尋ねをします。
 平成十一年に適用が開始された被災者生活再建支援法がことしで二十年目を迎えます。その間、東日本大震災、熊本地震、その他大規模な災害が発生する中で、現在の制度が支障となる事例も出てきたことから、全国知事会では、被災者生活再建支援制度に関する見直し検討ワーキンググループを設置し、被災者生活再建支援制度の再検討が行われたところであります。
 そこでまず伺いますが、この検討会では、自助・共助・公助のバランスを検討内容としておりますが、このことを検討内容とした背景について。
 また、その検討結果として、自助・共助促進のため、具体的にどのような取り組み内容が示されたものかお聞かせをください。
 答弁を願います。


◎危機管理局長(千堂和弘君) お答えいたします。
 自助・共助・公助のバランスが検討事項になったことにつきましては、近年、大規模災害による被害が続いており、被災者生活再建支援制度により被災者の生活再建への支援が行われておりますが、同制度だけでは全ての被災者を迅速に支援することが難しい事例が出てきており、行政による公助のみならず、各世帯が地震保険、地震共済に加入するなどの自助・共助の取り組みが必要であると考えられたことによるものであります。
 自助・共助の取り組みとしては、地震保険、地震共済への加入や住宅の耐震化、義援金等の相互扶助による再建支援などがございます。
 以上でございます。


◆(杉尾ひろき議員) 答弁をいただきました。
 全国で大規模災害による被害が相次ぎ、行政が全ての被災者を迅速に支援することが難しい事例が出てきたことから、行政による公助だけに頼るのではなく、自助や共助の取り組みが重要であること、そして、その具体的な取り組み内容として、地震保険への加入率の向上などが示されているようであります。
 検討会で出されたこの加入促進の取り組みについては、一義的には損保会社や保険代理店等が加入促進に取り組むべきことではありますが、先ほど答弁いただいた全国知事会の提起や、国においても平成十九年の地震保険料控除の創設を皮切りに、地震保険の加入促進や災害に対する自助努力の推進のためにさまざまな取り組みを行っており、日本損害保険協会も地震保険の加入促進のため、自治体と連携して取り組む方針を明らかにしております。
 そうしたことを踏まえ、本市の地震保険の加入促進についてお尋ねをいたしますが、地震保険は法律に基づいて政府と損害保険会社各社が共同して運営することから、どの保険会社で加入しても、補償範囲、補償内容、保険料は同じとされています。また、地震保険単独での加入はできず、火災保険とセットで加入する仕組みとなっております。最近は、本市周辺においても地震が頻発しており、地震への備えをする必要もありますが、活火山桜島を抱える本市としては、いつ起こるかわからない大噴火への備えも重要です。
 そこでお尋ねをしますが、一般的な火災保険では噴火による被害に対する補償はなされませんが、地震保険では噴火による被害についても補償がされるものなのかお示しをください。
 答弁を願います。

◎危機管理局長(千堂和弘君) 地震保険は、地震、噴火またはこれらによる津波を原因とする火災、損壊、埋没または流失による被害を補償するとされております。
 以上でございます。
  

◆(杉尾ひろき議員) 答弁をいただきました。
 地震だけではなく噴火、またこれらに起因する津波による火災や損壊、埋没または流失による被害も補償されるとのことであり、地震保険加入の必要性は、桜島を抱える本市は他都市と比べても特に高いと考えますが、引き続き伺ってまいります。
 本市のあるいは市単位での統計がない場合は本県で結構でありますが、地震保険の加入率の状況についてお示しをください。また、それを比較するために加入率の全国平均と加入率が最も高い地域についてもあわせてお示しをください。
 答弁を願います。

◎危機管理局長(千堂和弘君) 地震保険の世帯加入率につきましては、平成三十年において、全国平均は三二・二%であり、最も高いのは宮城県で五二・一%、本県は二八・二%でございます。
 以上でございます。

◆(杉尾ひろき議員) 答弁をいただきました。
 地震だけでなく噴火のリスクも抱えている本県の世帯加入率が二八・二%、全国平均が三二・二%ということですので、それを下回る状況であり、最も加入率が高いとされる宮城県の五二・一%と比べると五割程度の加入状況のようであります。検討会の提言や桜島を抱える本市の特殊性からも加入の促進に取り組む必要があろうかと思いますが、そのためには、現在、地震保険の加入率が低い原因について分析する必要があろうかと思います。全国平均も三二・二%と決して高い加入率ではなく、こうしたことから、国においても地震保険加入の阻害要因について調査を行っているようであります。
 そこで伺いますが、国の行った調査の結果から、地震保険未加入の要因としてどのような理由を挙げられているものかお示しをください。
 答弁を願います。

◎危機管理局長(千堂和弘君) 平成二十八年に内閣府が行った調査によりますと、建物の保証における未加入理由のうち、地震保険に係るものとしては、「保険料が高いと思うから」、「十分な補償はなされないと思うから」との意見があるところでございます。
 以上でございます。

◆(杉尾ひろき議員) 答弁をいただきました。
 加入が進まない要因として、十分な補償がなされないという補償内容の問題、そして、保険料が高いという費用の問題が挙げられております。
 こうした中、保険料の改定の動きがあることから、以下伺いますが、まず、火災保険の保険料は、損害保険料率算出機構が示す参考純率をもとに各保険会社が保険料を設定する仕組みとなっております。この参考純率が本年十月より改定されるとのことでありますが、まず、今回の改定の背景は何か。
 また、参考純率は災害の発生や損害状況をもとに都道府県ごとに定められることになっていますが、今回の改定率について、全国平均、また改定率が最も高い地域とその増加率、あわせて火災保険だけではなく地震保険についても改定の動きがあるとの報道がなされておりますが、その内容ついてお示しをください。
 答弁を願います。

◎危機管理局長(千堂和弘君) 参考純率改定の背景として、平成二十五年度の関東・甲信地方における大規模な雪災や平成二十七年度の九州における台風第十五号などによる保険金の支払いが増加していることがございます。また、今回の改定により、全国平均は五・五%引き上げられ、影響額が最大となる都道府県とその増加率は、鉄筋コンクリート造等の共同住宅では、鹿児島県が四〇・一%、鉄骨造等の耐火構造などの建物、木造住宅等の建物では、熊本県がそれぞれ二四・四%、二五・九%となっております。
 また、地震保険率についても三段階に分けて引き上げを行うこととしており、損害保険料率算出機構が令和元年五月二十八日付で金融庁に対し五・一%引き上げの届け出を行っており、令和三年一月ごろに適用される見通しとのことでございます。
 以上でございます。

◆(杉尾ひろき議員) 答弁をいただきました。
 大規模な雪災や台風などにより保険金の支払いが増加していることが今回の改定の背景にあり、影響額が全国で最も高いのが、本県の鉄筋コンクリート造等の共同住宅で四〇・一%の増加となるようであります。また、今後、地震保険についても、令和三年一月ごろをめどに引き上げる予定になっているようです。
 先ほどの国の調査で、地震保険に加入しない理由として挙げられた保険料が高いという声に対して、今回、保険料が値上がりをし、特に本県は改定率が全国で最も高く、また、十月の消費税の引き上げとタイミングも重なることから、本県の加入促進に当たり大きな障害となる懸念があることから伺います。
 今回の保険料改定が市民生活に与える影響について本市はどのように捉えるものか。
 また、こうした環境の中で、市民に対して地震保険の加入促進や住宅の耐震化を進めるなど、自助・共助を推進させる上で、本市としてどのような取り組みをなされるものかお示しください。
 答弁を願います。

◎危機管理局長(千堂和弘君) 本県の加入率は増加傾向にありますが、今回の値上げは加入率の低下につながるおそれがあり、災害が生じた際に被災者の円滑な生活再建に影響があるものと考えております。
 これまでも市政出前トークや地区別防災研修会等において地震への備えとして、家具の転倒防止や耐震診断等への助成について紹介しており、火山災害にも対応する地震保険の有用性についても触れてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

◆(杉尾ひろき議員) 答弁をいただきました。
 本市としても自然災害等における被災者支援制度としてさまざまなプログラムを用意されておりますが、知事会の検討事項にもあったように、行政が被災者の生活再建の全てを賄うことには限界があり、自分の生命、財産は自分や地域で守っていくという自助・共助の考えを理解していただいた上で取り組みを進めることが重要であろうかと思います。自助・共助、そして公助のバランスのとれた制度の構築に向けて対応を図られますように要望いたします。